書評:【ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか】 【違いをみつけろ!】

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書評

「利益がどこで、どのように発生しているのか」という事 、他社とはどう違うのかといったことを23のモデルから説明していきます。

ジャンル:

マーケティング、経営戦略、組織、会計

内容:

ビジネスで「利益」をどうやって生み出すのかを、若いビジネスパーソンが成功者からその「成功の秘訣」を教えてもらうというストーリー仕立てになっています。

かつては”シェア”と利益の源泉と言われることもありましたが、利益モデル自体のイノベーションが起こり、「利益がどこで、どのように発生しているのか」という事を、考えることが必要になってきています。

本書では23のモデルを紹介しています。
・自社のビジネスはどの利益モデルを使っているのか?
・競争相手のビジネスモデルはどの利益モデルを使っているのか?
・もっと利益を上げるためには、現在の利益モデルを使って新たにできる事はないのか?

など、高い利益がどこで、どのように発生しているかを常に問い続けると内容になっています。

自分の感想・役に立つと思った点:

企業部門にいるかで本書のどの部分が刺さるかは変わってくると思いますが、経営企画や新規事業立ち上げに近い場所で活動することが多い私としてゃ本書の前半部分の記述などが、非常に参考になりました。

上記4つのビジネスモデルのうちのどれを目指すのか、特に起業を目指す方は参考になるのではないでしょうか。

1.製品ピラミッド利益モデル
(左上)

クレジットカードのクラス分け(ゴールド、プラチナ、ブラック)のような異なる価格帯と、プレミアムサービスの提供を目指し、最下段の低価格商品は他社の参入の防火壁として利用している。

2.マルチコンポーネント利益モデル
(右上)

コカ・コーラの利益モデルのであり、同じ商品をドラッグストア、コンビニ、レストランで提供し、その収益性が異なることを利用している。

3.スイッチボード利益モデル
(左下)

最近のプラットフォームビジネスに代表されるC2Cモデル。メルカリといったサービスを提供する側と、受ける側がそれぞれ中間のハブを経由してつながり、その一方の大きさ自体が魅力となり、反対側がそのサービスを利用するインセンティブとなる。ある閾値を超えると、自己増殖的に両サイドのユーザーが増えていくモデル。

4.利益増殖モデル
(右下)

ディズニーの利益モデルであり、「ライオン・キング」をミュージカルで収益化したり、DVD映画、ライセンス商品、テーマパークコンテンツするなど、オリジナルライセンスから派生した異なる製品で収益化するモデル。

その他:

上記以外にも損益分岐点の改善方法や、空売り的な手法での景気サイクルの乗り切りなど、参考にする人によって求める情報が記述されている本になります。

今後も自分が面白いと思った本などを紹介していきたいと思います。

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