超実践的にIB証券でのGoldのショートストラングルのポジションの建て方を紹介します。
GLD(ゴールドのETF)での例となります。
投資に関する免責事項
情報の提供・作業代行を目的としており、投資勧誘を目的とするものではありません。
2021/06/12 note の記事になります。
ショートストラングルのポジションとは
ショートストラングルは、売り(ショート)の合成ポジションになります。一週間や一カ月といった一定の期間内で、値段が大きな変動がないだろうという相場観の時にこのポジションを取ります。
利益の源泉はタイムディケイもしくはセータと言われる時間減価を狙っての戦略になります。
具体的なポジション構築方法としては同一限月でアウトオブザマネーの権利行使価格のコールオプションとプットオプションの売りを同じ枚数のポジションを保有します。
・コールオプション:原資産価格より高い権利行使価格を売る
・プットオプション:原資産価格より安い権利行使価格を売る
注意:オプションの売りは、利益限定、損失無限大になります。
通常であれば権利行使価格はコールオプションとプットオプションのデルタがほぼ0になるようにします。
来週金曜日、つまり一週間後に権利行使のものなで、上記の例では175と177.5に収まる可能性が高いのではないかという相場観の時にこのポジションを建てます。
想定される損益分布は上記のようになります。173-179あたりに収まれば利益といったところでしょうか。(狭ッ)
原資産のチャートはこのようになります。
メリット・デメリット
基本的にタイムディケイ(時間減価)を狙うことになります。
原資産の上げ下げではない部分での勝負となります。
ショートストラドルに比べて、穏やかにトレードできます。
ATMといわれるど真ん中を売った方がプレミアムと言われる受け取り価格自体は上がりますが、原資産の動きに敏感に影響を受けますので、離れたところを売る方が原資産の価格の変動には強くなります。
デメリット(リスク)
・原資産価格の上昇・下落に関係なく、過度な変動で損失が発生する。
ボラティリティが上昇すると相場観があっていても・外れればさらに損失が発生します。VIが上がることでプレミアムが上昇するためです。
・損失は無限大です。オプションの売り戦略では、損失無限大になりますが、このショートストラングルも同様です。
しかも、上昇と下落の両方で損失無限大になります。
・変動により予想以上の証拠金を必要とされる場合があります。
結果
実際に数日後どうなったのでしょうか?
見事なやられでした。涙 ここ最近では大きめの原資産の下落でした。
ATRも上昇に転じてきてはいたので、危ないかと思ってはいましたが
175-165の約10ドルの下落となりました。
損益の計算方法
オプションは0.9ドルと0.5ドルの売りでしたので合計1.4のプレミアム(オプションの売りの受け取り)が先週時点で確定しています。
つまり、10ドル下落に対して、1.4ドルオプション売りでの戻しがあるので、差し引き8.6ドルの負けのはずです。で、実際に上記画像のように8.6ドルの負けになっていると思います。理論値どおりです。
簡単な四則演算ですね、、(胡蝶しのぶ さんの声で、、毒っぽく)
身を挺して人柱になってみました。。(嘘です。強がりです。涙)
権利行使された場合の今後
今後の展開としては175のプット売りが原資産買いに権利行使されます。
GLD100株の174.1の買いになると思います。IB証券では週末に権利行使等の値洗いが行われますので、日曜日の午後には確定しているはずです。
ちなみに一応3回ATMでのコールの売りでヘッジというか、損失補填をしています。1.0ドルや1.3ドルなどいくつかプレミアム(オプションの売りの受け取り)がありますが、それでもトータルではマイナスでした。
165ドルコールも売っているのですが、これがインしていればPUTのインとコールのINとで両方で差っ引かれるはずですが、これは見てみないと分かりません。
残っていた場合は原資産売りで解消するか、再度ATMのコールを売ってプレミアム取りに行くかは週末のポジション、証拠金余力などを確認してから決めたいと思います。
以上、人柱の報告でした。結構大きめの下落でしたが、原資産の下落x100程度の負けになるというのが体感できたのではないかと思います。
その他のオプションを使った取引戦略
片岡先生が日経225オプションを題材に楽天証券のYouTubeで説明されている動画が分かりやすかったので紹介をしておきます。
ご興味ある方は視聴してみるといいと思います。
投資に関する免責事項
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オプションの売りは、利益限定、損失無限大になります。変動により予想以上の証拠金を必要とされる場合があります。
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IB証券関係の記事になります。
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