2022年はロシアのウクライナへの侵攻もあり、ゴールドや原油は非常に強い動きでした。実際の侵攻の前からそういった銘柄は非常に強い動きをしており、市場の”先読み”力には驚かされるばかりです。そして、そういった銘柄群は年間を通じてある程度強かったように感じますが、毎年そういったことは起こるのでしょうか?もっと言えば、毎年、年初から1カ月や2カ月強かった銘柄を残り11カ月や10カ月持った場合のリターンはどうなるのでしょうか?
18種類のETF(米国株指数、ナスダック、日経平均、為替、高配当、ゴールド、原油、新興国、ビットコイン)を年単位でウェブアプリで確認できるようにしてみました。
本記事の目的
強い銘柄はその強さゆえに多くの投資家の注目を受けて、さらに強くなるというモーメンタム的な動きをするのでしょうか?それとも市場平均に回帰するのでしょうか?銘柄によってクセがあったりしそうですが、それを確認してみたいと思います。
データの取得
今回使用するデータは以下の18種類のデータ群ETFとします。
米国株
SPY:S&P500連動ETF
QQQ : NASDAQ100指数連動ETF
DIA : ダウ指数連動ETF
IWM : 米国の小型株で構成される指数(ラッセル2000)連動ETF
ARKK : キャシー・ウッド氏率いるアーク・インベストメント・マネジメントのイノベーションに焦点を当てたETF
債券
SHY : 米国国債 1-3年 ETF
IEF : 米国国債 7-10年 ETF
TLT : 米国国債 20年超 ETF
コモディティ
DBC : インベスコ DB コモディティ インデックス トラッキング ファンド
USO : WTI原油連動ETF
GLD : 金地金との連動ETF
SLV : 銀ETF
新興国
BKF : BRIC ETF
通貨
BTC-USD : ビットコイン(BTC/USD)
ETH-USD : イーサリアム(ETH/USD)
JPY=X : 円ドル
指数
^SOX : SOX指数(フィラデルフィア半導体株指数)
^N225 : 日経225
イーサリアムのデータの都合上2018年からのデータを対象とします。
ウェブアプリ
以下のようなものを作りました。
入力できる値は”年”と参照の基準となる”月末”となります。
上記例では2022年の1月末までのリターンをX軸に、2月から12月までのリターンをY軸に取りるようになります。結果は以下のようになります。
グラフ中に表示されているrはR2(アールスクエア)で決定係数となり二つの変数の相関・類似性を示すものになります。-1から+1までの値をとり、この値が正の時は「正の相関」、負の時は「負の相関」があり、数字が0に近い時には2つの変数間の相関は弱いことになります。
これを見ると1月に強かった銘柄を買っておけば、、と思いがちですが、2018年ではこのような”痛い目”にあいます。
ただし、これはビットコインが2018年年初に強かったが、そのあと大きな下落をしたためでもあります。銘柄の特性もあるので、少し割り引いてあげる必要があるようにも思います。
また、以下のように5月末までの成績を入力値にする場合と、6月までとする場合で全く傾向が変わる場合もあります。
その他のアノマリー
米国株のアノマリーとして「1月の相場が高ければ、その年の相場は高くなる」という物がありったりしますが、それについては
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